ベトナム学生 新卒狙う

トクシン 年50社 面接ツアー

四国中小、買い手市場で採用拡大

人手不足に悩む四国の中小企業で、ベトナム学生を新卒採用する動きが広がっている。階段設計・製造のトクシングループ(香川県多度津町)は、募集や面接を代行する採用支援事業を始めた。現地大学と提携し、日本での就職を希望する学生をマッチングする。企業にとっては国内市場が縮小する中、アジア展開へ向けた長期の人材育成にもつながりそうだ。

トクシンは今春、愛媛や香川、徳島など中小企業13社のベトナム首都ハノイでの採用を支援した。5月に現地で合同面接ツアーを実施し、計31人の採用につなげた。同社は国家大学ハノイ校など現地大学と提携し、事前に学生向けの企業説明会を開催。約1000人の就職希望者から200人程度まで絞り込み、1社あたり10~15人を引き合わせた。

同社によると、ハノイだけでも年6万人の大卒者がいる。しかし買い手市場で大卒者の60%が専攻と異なる職業に就き、20%が失業中というデータがあるという。そんな中、日本や韓国、アメリカなど外国企業への就職を希望する学生は多い。

トクシンは自社で、ベトナムでの採用実績がありノウハウを活用する。採用支援事業ではツアーへの参加費など基本料金のほか、実際に採用した場合の成功報酬を求める。

選考まで代行も

日本の大手就職サイトへの掲載費用は1社100万~200万とされる。同社は個社見積もりで利用料金を公表しないが、同程度の費用がかかるとみられる。企業説明会や募集、学生の絞り込みまで代行するため、利用企業にとってはコスト抑制になりそうだ。

トクシンは11、12月にも合同面接ツアーを計画。四国に加え、神奈川県や茨城県を含む20社が参加する。トクシンは大学からの協力を得るためにも、大企業の採用規模にも匹敵する、年50社の利用を当面の目標とする。