トクシングループ(香川県仲多度郡)

          人材難に悩む企業を力強くサポート

        ベトナムのエリート学生の採用を促進

 
 団塊の世代のリタイアと少子化が相まって、日本国内の生産年齢人口(15~64歳)は減少の一途をたどり、四国エリアではその傾向が顕著に現れています。
 これに対し、不足する労働力を補うものとして、各企業では外国人技能実習生の導入が進んでいます。また、足元ではさらなる外国人労働者の受け入れ拡大に向け、4月には改正出入国管理法が施行されるなど、労働市場の制度緩和に向けた動きが加速しています。
 このような中、トクシングループ(香川県仲多度郡)では、外国人について労働を担うだけの存在ではなく、管理者や技術者といった幹部として雇用する採用支援事業を行っています。グループの代表を務める小林有二社長にうかがいました。
 トクシングループの中核であるトクシンテクノは、鉄製の階段や手すりを製作する「ものづくり」企業です。ただ、かねてより例に漏れず、現場の労働者不足に直面していました。「2013年、ベトナムの大卒者を採用し、以降、現地有名大学の卒業者を中心に優秀な人材の確保を進めた結果、現状ではグループ全体で約50名のベトナム人を雇用するまでになりました」と小林社長。このようなベトナム人の積極的な採用も後押しとなり、トクシンテクノは階段や手すりの製作において中四国でトップクラスのシェアを獲得するまでに成長しました。
 「外国人技能実習生の紹介を行う組織はたくさんあります。ただ、当グループでは単なる労働力としてではなく、幹部候補となり得る現地のエリートの採用をお手伝いできます」。これは、トクシンテクノが自社の採用活動に際して、ベトナムの有名大学からの雇用ルートが構築できているためで、他社にない人脈やノウハウが最大の武器と言えます。
 トクシングループでは2018年5月に香川、愛媛、徳島などの鉄工所や造船所といった13社の人材確保を支援し、ベトナムの首都ハノイでの採用活動を行いました。国家大学ハノイ校をはじめとする現地の上位大学を提携し、事前に学生向けの企業説明会を開催、約1000名の就職希望者から200名程度まで絞り込み、最終的には31名の採用が決まりました。
 「ベトナムの就職活動は買い手市場で、大卒者の半分以上が専攻と異なる職業に就いていると言われています。そのため、日本やアメリカなどの外国企業を希望する学生が非常に多いのです。われわれの具体的な支援内容としては、採用を希望する企業の担当者とともに、大学へ訪問し、面接を行います。また、ベトナムの学生に対しても、日本語学校を現地に開設し、言語とともにビジネスマナーを教え来日後にコミュニケーションに問題が生じないようにしています」。企業と学生の両方に対し、手厚いサポートを行っています。
 今では階段、手すりの製作会社として、確固たる営業基盤を築いたトクシンテクノですが、小林社長は「その原動力となってくれたのは、間違いなくベトナムの若者たちでしょう」と力強く語ります。2016年には、階段や手すりの設計を手掛ける現地法人のトクシンベトナムを設立、優秀な人材がトクシングループで長期間にわたって安定して働ける環境を整えました。
 トクシングループでは、3月以降もベトナムでの合同面接ツアーを計画しており、現地点で四国や関東などの約20社の参加が決まっています。お問い合わせは以下のトクシングループまで。
会社概要 トクシングループ ■株式会社トクシンテクノ (階段製作) ■株式会社トクシンスチール (手すり製作) ■有限会社トクシントラス (ベトナム人採用支援) ■トクシンネット協同組合 (外国技能実習生採用支援) ■トクシンベトナム (階段、手すり設計) グループ従業員数:100名 採用支援窓口 有限会社トクシントラスト 住  所:香川県仲多度郡多度津町西港町29-4 電話番号:0877-35-8118 H  P:http://tokusin.jp